2008年9月16日火曜日

研究室で身につけてほしいこと

今年は、例年になく研究室に現れない四年生が多くいて、先行きが心配です。それもあって、以前なら研究室内や合宿などでの雑談で話したりしていたことですが、ここでつぶやいておくことにします。
自身が、学生として研究室で学び、10年間メーカー社員として働き、その後大学教員として学生を指導してきた経験から、工学系の学生に「研究室で」身につけて欲しいことです。
(ここでは四年生から修士2年の期間限定。博士はさらに別のことも要求します。)

・基本的な専門知識のおさらいと現実の問題への応用力
・何が問題かを自分で見つけて自分で解決する能力
・常に「なぜか?」「どうすればよいか?」を考える習慣
・必要な知識を自ら学ぶ姿勢
・論文や特許などの情報の集め方、読み方
・1ヶ月から1年のタイムスケールで、目標とスケジュールを定めて期限内に仕事を完結させる計画力と実行力
・複雑怪奇な因果関係のパズルを考え抜いて解決する思考力と集中力
・理路整然と考え、理路整然と人に説明する能力
・他人に判りやすい価値のある報告書や論文を書く能力
・他人に自分の考えを的確に納得させるプレゼンテーション能力
・理系技術系の内容限定でよいので、英語で最低限のコミュニケーションが取れる能力
・上司(指導教員)や同僚などとチームで円滑に仕事をする態度
・「ほう・れん・そう」(報告と連絡と相談、ね)を確実に行う習慣
・仲間を束ねるリーダーシップ
・仕事上の他組織(会社など)とのつきあい方
・いやな同僚や上司のかわしかた
・相手がどんなに偉い人でも、日本語を話さない外国人でも、敬意をはらいつつ臆さず議論する度胸

これらはすべて、企業で技術職として働く人に必ず必要だと思う能力です。なんなら、つきあいのある企業の採用担当の人に「この中で御社の大卒社員に不要と思う能力があるか?」と聞いてみて下さい。
しかも、が、研究室にいる学生の皆さんより10年くらい先輩(ややウソあり)として後ろを振り返ってみて、これらはすべて「大学の研究室で」少なくともとっかかりくらいは身についたと思う能力です。ただし、さぼっていてはだめです。3年間、それぞれの場面で自分がやるべきことを一生懸命やったなら、です。
若いときに避けた苦労は、歳食ってから何倍にもなって降りかかってきますよ。(<-本当に経験談) 『使ったところが強くなる 頭でもからだでも・・・』 相田みつを

MN

2008年9月10日水曜日

08秋の応物発表

秋の応物学会の当研究室関連の発表予定が集まりましたのでお知らせします。

多田喜宏,酒井正俊,飯塚正明,中村雅一,工藤一浩: 
"TTF-TCNQワイヤの電界配向成長その場観察", p.1075 (2008.9.2) 2a-ZT-2

渡邊康之,家地洋之,山内博,工藤一浩: 
"p型有機半導体とn型酸化物半導体を用いた論理回路の特性", p.1181 (2008.9.2) 2a-CG-7

増田将太郎,竹之内優介,藤本潔,中村雅一,酒井正俊,工藤一浩: 
"高次構造縦型有機トランジスタの特性に対する有機半導体層グレインサイズの影響", p.1185 (2008.9.2) 2a-CG-20

高原知樹,伊藤裕哉,酒井正俊,中村雅一,工藤一浩: 
"(BEDT-TTF)(TCNQ)結晶FETにおける化学ドーピング効果", p.1191 (2008.9.3) 3a-X-8

酒井正俊,中村雅一,工藤一浩: 
"有機結晶の電界配向成長を利用した有機ナノトランジスタの自己整合形成", p.1193 (2008.9.4) 4a-X-2 (有機分子・バイオエレクトロニクス分科会奨励賞受賞記念講演)

高野智輝,山内博,飯塚正明,国吉繁一,酒井正俊,中村雅一,工藤一浩: 
"段差構造を利用した縦型有機トランジスタの周波数特性", p.1197 (2008.9.4) 4p-X-5

松原亮介,酒井正俊,工藤一浩,熊谷敦史,吉本則之,中村雅一: 
"ペンタセン多結晶膜における電気特性と面内結晶子サイズの関係", p.1110 (2008.9.5) 5a-P15-10

2008年9月9日火曜日

相変わらず日本は主要国中最低

共同通信社のニュースより

 経済協力開発機構(OECD)は9日、加盟各国の2005年国内総生産(GDP)に占める教育への公財政支出割合について調査結果を発表、日本は前年よりも0・1ポイント減少し3・4%で、データ比較が可能な28カ国中で最下位だった。
(中略)
 教育段階別の公財政支出でみると、小中高校までの初等中等教育では、日本は2・6%で下から3番目。大学などの高等教育は0・5%で各国平均のほぼ半分となり最下位だった。

この国の高等教育への支出は、ご覧のとおりOECD加盟主要国中群を抜いて最低です。こういうニュースが、なぜかテレビなどではあまり報道されず、巷間の話題にものぼりません。おかげで、政治家もこういう問題はほとんど無視で、選挙でも話題になりません。
今度の総選挙では、これについて何らかのアクションを取ってくれる人に投票したいところですね。

MN

2008年9月5日金曜日

08秋応物の様子


2008年の「秋」の応物学会が終了しました。秋とは名ばかりで残暑の厳しい9月頭の名古屋(正確には春日井)での開催でした。
写真は、「有機分子・バイオエレク

トロニクス分科会奨励賞」の受賞記念講演を終えた酒井さんの記念写真。今回の有機バイオ分科会は、論文賞に石井先生、講演奨励賞に同研究室の中山さんと、千葉大COE関係者づくしで、壮観でしたね。


3日目夜の研究室打ち上げは、呼び込みのお兄さんたちをかわしつつ、名古屋テイストの店として有名な(伝聞)伍味酉へ。OBとしてO君も参加しましたが...工藤先生が都合が合わなかったのとM2全滅だったので少人数での打ち上げとなりました。
味噌煮込みあり、手羽先あり、名古屋コーチンの各種料理あり、きしめんありと、名古屋名物ならなんでもありという感じで、名古屋テイストを堪能してきました。
学会なのにいつも打ち上げの写真ばかりで恥ずかしいのですが、応物講演会場は写真撮影禁止なので発表の写真は無しで勘弁下さいね。

MN

2008年9月1日月曜日

薄膜材料デバイス研究会第5回研究集会開催のお知らせ


投稿締切が9/12まで延長されました。

今年も、秋に「薄膜材料デバイス研究会」の研究集会が開催されます。
有機トランジスタの研究者にとっては、薄膜トランジスタとしてはるかに先行した歴史を持つポリシリコンやアモルファスシリコンの研究者、および、一部アプリケーションでライバルとなる酸化物半導体の研究者ともディスカッションができる点で貴重な機会かと思います。

学生の皆さんにとっては次のメリットがあります。
・ビギナー向けのチュートリアルと各界著名研究者による招待講演が聴ける。
・学生の参加費(豪勢なバンケット代込み!)が安い!
・和文アブストが4ページまで掲載されるので、修論の一部をまとめるのに良い。
・参加者投票によるアワードを狙える。
・ついでに京都奈良の観光もできる。
当研究室の院生の皆さんも、ぜひ参加して下さい!

 記

薄膜材料デバイス研究会 第5回研究集会「薄膜材料・デバイスの徹底比較」

日程: 2008年10月31日(金)11月1日(土)
場所: 奈良100年会館
主催: 薄膜材料デバイス研究会組織委員会
協賛(予定を含む): 応用物理学会、応用物理学会 有機分子・バイオエレクロニクス分科会、応用物理学会 プラズマエレクトロニクス分科会、電子情報通信学会、日本金属学会、日本真空学会、電気学会、日本物理学会他
アブストラクト締切:9月12日(金)
※研究会ホームぺージに投稿の案内があります。
参加費(事前申し込み): 一般 10,000円、学生 4,000円(バンケット代
込)

招待講演(敬称略)
浜口智尋 (大阪大学名誉教授) 「エレクトロニクス時代を築いた天才科学者たち」
土屋敏章(島根大) 「シリコン及びシリコン系ヘテロMOSデバイスの信頼性物理」
外山利彦(大阪大) 「高速製膜微結晶シリコン太陽電池」
南方 尚 (旭化成) 「ウエットプロセス有機トランジスタ」

チュートリアルプログラム(敬称略)
薄膜材料デバイスの5年間 -どのような材料がデバイスに必要とされるのか-
・イントロダクトリ : 木村睦(龍谷大) 
・poly-Si : 東清一郎(広島大)
・a-/c-Si:H : 増田淳(産総研) 
・有機半導体 : 時任静士(NHK技研)
・酸化物半導体 : 大友明(東北大)

研究会の詳細については、ホームページをご覧ください。

2008年7月11日金曜日

ICSM2008(その2)


水曜の夜には、盛大なバンケットがあり、アトラクションとしてブラジルのダンス(かな?)が披露されました。4年前のオーストラリアの時はコアラが登場して人気を集めていたのを思い出しました。2年後の京都では、どんなアトラクションをやるのでしょうね?
舞妓はんかな?


木曜には、の発表(一応招待講演でした)に加えて、O君のポスター発表もありました。写真はその様子。
なかなか盛況のようでしたね。さすが、彼も説明慣れたもんでした。

さて、後は帰るだけ。それが一番問題だったりして....

2008年7月10日木曜日

ICSM2008(その1)


は、院生のF君および現在産総研にいるO君とともに、ICSM2008に参戦のためブラジル北東部のPorto de Galinhasという町のリゾートホテルにいます。
ここまでたどり着くのに、千葉の自宅から40時間ぶっ続けで移動でした。地球の反対側ですからね。おまけに、悪天候でアメリカから移動の飛行機が予定地と違うところに降りるというハプニングがあって、ブラジル国内便を改めて買い直す羽目になりました。
金返せ!

会場は、けっこう高級目のリゾートホテルで、中庭にはこんなプールがあり、向かいに見えるレストランの向こうはビーチです。
いつもの国際会議だと、合間を見て市内観光したりするのですが、ここはあまりに隔絶されたところなので、あまり出歩く気になりません。クルマが必要。
そのかわり、ホテル内にSPAもあって、各種ジャクジーとかサウナとか、なんか洞窟風呂みたいな塩水プールとかもあり、他にもパターゴルフとかジムとか遊ぶ施設がいくつかあります。
連日食事をしているレストランは、ビュッフェスタイルでいろんなものが出ているのですが、地元の人に聞くと結構典型的なブラジル料理だそうです。甘い食べ物はめっぽう甘いのですが、それ以外のものは香辛料も甘みも酸味もきつく無くって、基本絶妙な塩味です。意外にの好みにマッチしていて、気に入りました。これで、食事に不満が出ない国が、イタリア、中国(腹の調子わるくなることあるけど)、ブラジルと3カ国になりました。

地球の裏側で英語のオーラル講演という、前代未聞の対外発表デビューとなったF君は、水曜午前に無事無事発表を終えました。どうやら、前の晩からほとんど寝ていなかったみたいです。
なにより、質疑応答時間が足りない程度には反響があってよかったです。少なくとも興味を持った人には内容がほぼ伝わっていたと思います。
さすがに、早口の質問にはフリーズしていましたが....デビュー戦でここまでやれば立派でしょう。
ブラジルの研究者から共同研究についても相談がありました。

これは、初日のウェルカムパーティーのときに写真屋さんが取ったものをならべて売っているところです。左下にO君がばっちり映っています。その上は、ハイライト講演を行った有名なマックスプランクのKlaukさん(昨年のAlpine Workshopでもお会いしました)、さらにその上の左端の人がかのノーベル賞受賞者Heeger先生です。
また、すごい列に並びましたね。偉い人と間違えられたのか?
なお、O君はKlaukさんに聞きたいことがあったようで、が捕まえて紹介したら、自分で根掘り葉掘り実験のことについて聞いていました。
実験うまくいくと良いですね。

2008年6月16日月曜日

たまには漱石先生を思い出して

は、これまでの生涯で何度か夏目漱石にはまった時期があります。
あまりはまりすぎると、神経性胃炎が伝染るので、毎回適当に抜け出すことにしています。

なんで、突然ここに漱石かというと、これまでに先生の文章で文学的に感動した文章は数多くありましたが、「まいったな」と思った文章があったのをふと思い出したので、紹介します。

「事実上諸君は理想をもっておらん。家に在っては父母を軽蔑し、学校に在っては教師を軽蔑し、社会に出でては紳士を軽蔑している。これらを軽蔑し得るのは見識である。しかしこれらを軽蔑し得るためには自己により大なる理想がなくてはならん。自己に何らの理想なくして他を軽蔑するのは堕落である。現代の青年は滔々として日に堕落しつつある」 

「野分」の中で道也先生が書生を相手にぶった演説です。 

なにしろ、100年近く昔の文章なので、ここで叱られている「現代の青年」の皆様は、今の青年の曾爺さんあたりなのですが...
明治も平成も関係なく、どきっとするくだりでしょう?

それだけ、人間社会に普遍的な説教であり、心に留めておくべきことなんだろうと思います。

MN

2008年6月8日日曜日

The World's Most Respected Companies

ForbesがThe World's Most Reputable Companiesという記事を発表していました。

これは元々Reputation Instituteというところが発表しているランクで、products and services, innovation, workplace, citizenship, governance, leadership, performanceの7項目を点数化するようです。それぞれの国内における評価に基づいているようですので、Reputation Instituteでの国間の点数調整がくせ者ですが、ランクインしている会社は「外からの評判が良い会社」であることは間違いないでしょう。

発表されている200位までのリストに日本の会社も16社入っていましたので、抜き出してみます。

1 Toyota Motor Corp.
16 Sharp Corp.
28 Matsushita Electric Industrial Co. Ltd.
34 Bridgestone Corp.
35 Canon Inc.
37 AEON Co. Ltd.
38 Sony Corp.
39 Honda Motor Co. Ltd.
62 FUJIFILM Holdings Corp.
75 Seven & I Holdings Co. Ltd.
109 Hitachi Ltd.
135 Denso
139 Suzuki Motor Corporation
146 NEC Corp.
148 KDDI Corp.
194 FUJITSU LIMITED

なんと、今年はトヨタが世界ランクトップです!
M2のT君、良かったですね。

MN

2008年6月6日金曜日

2008年の国際会議

今年開催される有機エレクトロニクス関連の国際会議をリストアップします。
時々情報が更新されますので、ご注意下さい。
PD、ドクター学生だけでなく、マスターの人も是非発表を申し込んで参加しましょう!
もちろん発表する人には旅費の補助が出ます。

MRS International Materials Research Conference
2008/6/6-12 Chongqing, China
アブストラクト締切:1/15 <<終了>>

Organic Microelectronics & Optoelectronics IV
2008/7/7-10 San Francisco, CA
アブストラクト締切:3/3 <<終了>>

The Fifteenth International Workshop on Active-Matrix Flatpanel Displays and
Devices (AM-FPD)

2008/7/2-4 Tokyo
※Student Paper Awardあります!
アブストラクト締切:3/14 <<終了>>
レートニュース締切:5/16 <<終了>>

2008 edition of the International Conference on the Science and Technology of Synthetic Metals (ICSM2008)
2008/7/6-11 Pernambuco, Brazil
アブストラクト締切:3/25 <<終了>>
レジストレーション締切:3/30 <<終了>>

The 5th International Symposium on Organic Molecular Electronics (ISOME2008)
2008/5/22-23 Himeji
※プロシーディングス -> IEICE Transactions on Electronics
アブストラクト締切:3/31 <<終了>>

The 8th International Symposium on Functional Pi-Electron Systems (FPi8)
2008/7/21-25 Graz, Austria
アブストラクト締切:4/30 <<終了>>
レジストレーション締切:4/30 <<終了>>

2008 International Conference on Solid State Devices and Materials (SSDM 2008)
2008/9/23-26 つくば, Japan
アブストラクト締切:5/8 <<終了>>
レートニュース締切:7/28

2008 E-MRS Fall Meeting
2008/9/15-19 Warsaw, Poland
アブストラクト締切:5/12 <<終了>>
レジストレーション締切:7/31

The Gordon Research Conference on "Electronic Processes in Organic Materials"
2008/7/20-25 South Hadley, MA (USA)
アブストラクト締切:6/29 (早く締め切られる可能性あり)
※これは知る人ぞ知るちょっと特殊な会議です。

2008 MRS Fall Meeting
2008/12/1-5 Boston, USA
アブストラクト締切:6/24

The 5th International Symposium on Surface Science and Nanotechnology (ISSS-5)
2008/11/9-13 Tokyo
※プロシーディングス -> e-JSSNT
アブストラクト締切:6/30
レジストレーション締切:10/9

5th International Conference of Molecular Electronics and Bio-electronics (M&BE-5)
2009/3/16-18 フェニックス・シーガイア・リゾート(宮崎)

2008年5月27日火曜日

国語力は理系を救うか!?

何週間かぶりに土日まるまる休みになったので、なんか軽い読み物でも読もうと「チーム・バチスタの栄光」という本を読みました。

この本、海堂尊さんという本業お医者さんの小説家としてのデビュー作で、阿部寛主演で映画にもなったので知っている人は多いでしょう。ご本人が積極的に本名や経歴を公表されてはいませんので、あくまで未確認情報ですが、千葉大医出身の方のようです。ちょっと親近感がわきますね。

『このミステリーがすごい!』大賞を受賞しているので、出来具合は保証付きだったのですが、期待は裏切られませんでした。もし、まだ読んでいない人がいたらお勧めです!
なにしろ、この2年間で至るところに書評が出たベストセラーですから、ごとき理系脳がここで小説そのもののありきたりの感想は書きません。いや、書けません。(^^;
ただ、ちょっと派生的な感想を持ったので、まあ戯言ですがここで書いておこうかと思います。

何を隠そう、は「いわゆる理系の人が書いた小説マニア」なんです。この前のSPring-8からの帰途では東野圭吾さん(氏は大阪府大の電気工学出身です)の本を読んで過ごしましたし。
何故こうなったかは....小説ではありませんが、幼少時に受けた手塚治虫の影響でしょうかねぇ。たぶん、日本に10万人くらいはそういう人いるはずです。(根拠無し)
これまでにも、医学部を含めた理系学部を卒業した作家や現役大学理系教員などの方々が書いた小説を沢山読みましたが、実のところ結構ハズレを引いています。中には、1/3くらいで、あまりに苦痛でもう読むのを断念したものまであったりして。

ところが、このチーム・バチスタの栄光は大当たりでした。これを読んですごいと思った点は、多くのミステリー小説にありがちなアイデア命でつっぱしるのではなく、登場人物の性格描写がなかなかに鋭いところです。マンガチックに少々デフォルメがきついのですが、それぞれの性格から「こいつが犯人だとすると犯行に至った動機はなにか?」というのを想像する楽しみがあって、そこそこの長編ながら飽きません。ジェフリー・アーチャーに匹敵するか?と思います。唯一第一人称で書かれた主人公の心理描写もスパイスになっています。
もっとも、一部の純文学みたいに、「全編かけて主人公の性格描写しただけやんけ!」っていうのは嫌いなんですけど。

ここで独断に走りますが、この小説の出来具合って医学部の人が理工系の人より「国語」が得意なことと関係あるんでしょうかね。
あくまで一般論ですが、医学部の人って、入試でもれなく高得点をとらないといけないからか、理工系よりも国語の得意な人が多いんですよね。国語が苦手な人の特徴って、おそらく小説について論じることが嫌い、中でも「ここで主人公はどのような心情であったか?」なんて問われると「けっ!」と思う人が多いんじゃないかと。かくいうも、高校時代に、小説について感想文を書かせてそれを採点することがいかにつまらない思想強制であるかという点において国語教師に戦いを挑み、と書くとすごいですが、結局のところ夏休みの読書感想文提出を拒んで何日か舌戦を繰り広げた挙げ句、その年の現代国語の成績に10段階の3を付けられたことがあります。
あれ?でも、そのとき共に戦った同志はその後東大理IIIに行ったっけ?
まあ、学問に対する好き嫌いと、必要に迫られたらテストはこなすってのは別物ということで。

話を戻すと、というか、さらに転ばすと、は工学部でも国語の入試点数で足きりしてみたらどうかと思うのです。それも、古文漢文ではなく現代国語の点数で。
評論文では、物事について論理的に説明したり、そのような文章を論理的に理解する能力が問われます。これはもちろん、理工系に必須の能力ですから重視すべきです。一方、小説では、つまるところ、人の心の機敏を読みとる能力が問われるのではないかと思います。一般的に理工系の人はここが弱点であることが多くって(統計的にね)、本音の人付き合いでは問題なくても、この弱点のために社会で文系の連中相手に微妙な駆け引きで不利を被っていることが多いのではないかと。国語の能力で足きりしたら、平均値として理工系の社会的地位が上がるのでは?と思ってみたりしたんです。
って、こんなふうな単純化還元主義が、そもそも人間を論ずるに間違った考えなのかもしれませんけどね。

MN

2008年5月21日水曜日

さすが'Super Photon'


5/17-20にかけて、兵庫県にあるSPring-8まで、松原君と中村とで面内X線回折の実験に行ってきました。
さすが、世界最高レベルの光源と設備だけあって、期待した以上のデータが取れて大満足です。BL46XUの光源とHUBERの巨大なゴニオメータや検出系の能力はすばらしかったです。後は、せっかくのデータの価値を最大限に引き出す解析と考察ですね。->松原君

それにしても、SPring-8はでかかった!

人手と経験不足なのを助けていただいた岩手大の吉本先生と熊谷君、それから連日深夜まで面倒を見ていただいたJASRIの廣沢さん、どうもありがとうございました。

2008年4月20日日曜日

マグロ!?

TBSの日曜劇場「猟奇的な彼女」、見ましたか?
千葉大でロケしていたのは知っていたのですが、合計したらおそらく10分以上西千葉キャンパスのあちこちが使われていましたね。

なんと、我らが工学部12号棟から11号棟にかけての渡り廊下では、「夏目教授」がマグロを引きずっていました。(^^;
もう少し、綺麗な廊下を使えば良いのに....

それにしても、マグロ解体する講義なら、ぜひもぐって参加したい!

MN

2008年3月31日月曜日

ペンとハンマー


この旗はなんの旗が知っていますでしょうか?
旧制官立専門学校の一つである1921年設立の東京高等工芸学校の校旗だそうです。
そう、千葉大工学部の母体となった学校です。

この校章は、「聖火を中心にマーキュリーの羽根をあしらい、それにハンマーと筆を組み合わせた」ものだそうです。デザインの由来は残念ながら調べられなかったのですが、美と匠気と学術の融合を意味しているのでしょうか。

このハンマーとペンを自分勝手に曲解すると、今の我々にも教訓として活かせるように思います。
ハンマーは新しい発想の電子デバイスや未知の物性を調べる装置を実際に形にして世に送りだすことを、ペンは闇雲になにかを作るだけでなくそこから普遍的な真理や学術的な意味を導き出すことを表していると思うことにします。

研究室の学生のみなさんも、ぜひハンマーとペンを両方持って研究に取り組んで下さい。

MN

2008年3月29日土曜日

08春の応物発表

春の応物学会の当研究室関連の発表予定が集まりましたのでお知らせします。
<<ページ数追加しました。>>

成田幸介,塩岡洋将,山内 博,飯塚正明,國吉繁一,酒井正俊,中村雅一,工藤一浩:
"塗布型有機絶縁材料を用いたFETの作製",
第55回応用物理学関係連合講演会(船橋), p1383 (2008.3.27) 27a-W-2

竹之内優介,中村雅一,酒井正俊,工藤一浩:
"高次構造有機SITのためのアクセプタ材料の検討",
第55回応用物理学関係連合講演会(船橋), p.1389 (2008.3.27) 27a-W-19

酒井正俊、斉藤聡伸、飯塚正明、中村雅一、工藤一浩
"自己配線構造を有する有機ナノFETの作製と導電率分布測定II",
第55回応用物理学関係連合講演会(船橋), p.1392 (2008.3.27) 27a-W-28

古谷野賢人,国吉繁一,山内 博,飯塚正明,酒井正俊,中村雅一,工藤一浩:
"ポーラスアルミナを用いたSITの作製",
第55回応用物理学関係連合講演会(船橋), p.1400 (2008.3.28) 28p-ZE-10

高野智輝,山内博,飯塚正明,國吉繁一,酒井正俊,中村雅一,工藤一浩:
"アクティブマトリクスディスプレイ用段差型有機FETの作製",
第55回応用物理学関係連合講演会(船橋), p.1400 (2008.3.28) 28p-ZE-11

坂井祐貴,中村雅一,酒井正俊,工藤一浩:
"有機TFT測定のためのAFMポテンショメトリ用探針の評価",
第55回応用物理学関係連合講演会(船橋), p.683 (2008.3.28) 28p-Q-13

酒井正俊、伊藤裕哉、高原知樹、中村雅一、工藤一浩
"金属-絶縁体転移点近傍における(BEDT-TTF)(TCNQ)結晶の電子移動度変化",
第55回応用物理学関係連合講演会(船橋), p.1408 (2008.3.29) 29p-ZE-9

中村 雅一,松原 亮介,大橋 昇:
"有機多結晶薄膜トランジスタにおけるキャリア輸送の制限要因", 
第55回応用物理学関係連合講演会(船橋), p.125 (2008.3.29) 29p-ZF-7

今回会場がご近所なので、発表しない場合も、現四年生も含めて全員参加して下さい!

2008年3月26日水曜日

学位取得おめでとうございます!


昨日の学部卒業式に引き続き、今日は大学院の終了式でした。
博士および修士の学位を取得したみなさん、おめでとうございます。2年間あるいは3年間の苦労は決して無駄ではない(と信じています)ので、学位に恥じないようこれからも研鑽を積んで下さい。

ちなみに、写真は咲きかけの桜をバックに、取得ほやほやの家地博士(社会人院生)と大橋博士です。家地さんは、なんと改組後の工学研究科博士第一号です。

しゅ、修士の人たちは....写真撮る前に逃げられました。アイツラッ!

MN

2008年3月24日月曜日

卒業おめでとう


ついに卒業式の時期が来ました。
まずは、四年生の人たちです。おめでとうございます。
千葉大院に進学する人、他大院に進学する人、就職する人、いずれも卒業式は一つの通過地点です。それぞれの新しい場所で、これまでの四年間よりも厳しい修行(?)が待ち受けていると思いますが、この研究室での達成感を忘れずに次々と新しい何かを達成していってください。

MN

2008年3月14日金曜日

新入社員になる人たちへ

gooランキングより
「新入社員に最低限満たして欲しい条件ランキング」

挨拶ができる
やる気がある
素直である
遅刻・欠勤をしない
報告をきちんとする
協調性がある
謙虚さがある
社会人としての身だしなみができる
わからないことはすぐに聞く
同じミスを繰り返さない
場の空気を読める
敬語が正しく使える
コミュニケーション能力がある
忍耐力がある
向上心がある
ビジネスマナーが身についている
メモを取る
行動力がある
いつも笑顔
かわいげがある

・・・・・・・なーんだ。研究室の学生にが望むこととほとんど一致してます。(いや、もちろん、研究は水準以上にやるとして、です。)
みなさん、20個中、いくつ自信がありますか?

MN

追記:
当たり前すぎるからか、大事なことが抜けています。
約束したことは必ず守る
これすら出来ない人が最近増えています。社会人以前に人間として問題ですね。

2008年2月21日木曜日

SITは息を吹き返すか?


西和彦さんってご存じですか?
知る人ぞ知る、かつてソフトバンク(すっかり違う会社になりましたが)とPC関連事業で競ったこともあるアスキー(これも別の意味で違う会社になりました)の創業者です。
しばらくニュースになっていないと思っていたら、突如として意外なニュースを目にしました。

元ヤマハ専務の持田康典さんと組んで高級オーディオ機器の開発・販売会社を始めるとな!?

の興味を引いたのは、実は、この持田康典さんのほうです。
というのも、この方、まさに知る人ぞ知る、ヤマハの「ミスターSITオーディオアンプ」(写真は、かつてヤマハから発売された製品)だった人です。ヤマハ退職後も、西澤潤一先生を名誉顧問とするSRCCという会社でオーディオ用のSITにこだわっておられたようなのですが....

ということは、SITアンプをやる!?

さっそく、その新しい会社であるデジタルドメインのホームページを覗いてみると、やっぱりありました!
「全段SIT DCメインアンプ」

マニアの間では、写真のヤマハの名機が中古でも高く取引されているくらいですから、そこそこ売れるんでしょう。

うちの有機SITもヘッドフォンくらいなら十分鳴らせるから、売り込みに行こうかな?

MN

2008年2月15日金曜日

2007年度卒論プレゼンテーションアワード


2007年度の卒論プレゼンテーションアワードは、高野智輝君に決まりました!
卒論発表後の打ち上げで表彰され、お楽しみの賞品(今年はマックブックエア発売に「ちなんだだけ」の品)も手渡されました。
おめでとうございます!
他の人たちも立派な卒論発表でした。みなさん、これからもガンバッテください!

2008年2月4日月曜日

論文の被引用数


トムソンサイエンティフィックという会社を知っていますか?
学術情報や特許情報を売り物にしている会社です。

とある事情から以前紹介した記事の元情報である「日本の論文の引用動向1996-2006 日本の研究機関ランキング」というのを読みなおす機会がありました。

まずはこれをご覧ください。
報告にある中で、当研究室に関係の深い材料科学と物理学分野のランクです。
研究機関ごとの論文総被引用数をランキングした結果で、「総被引用数世界ランク」「機関名」「一論文あたりの被引用数」だけ抜き出してあります。

<材料科学>
3 東北大学 6.01
5 産業技術総合研究所 5.64
9 大阪大学 5.66
11 京都大学 6.41
15 物質・材料研究機構 5.58
16 東京大学 5.19
17 東京工業大学 6.01
28 九州大学 7.48
51 科学技術振興機構 7.72
58 名古屋大学 4.98

<物理学>
2 東京大学 11.29
9 東北大学 10.12
23 大阪大学 8.54
27 京都大学 9.00
33 東京工業大学 10.09
47 産業技術総合研究所 8.83
52 高エネルギー加速器研究機構 15.47
63 名古屋大学 9.84
66 科学技術振興機構 9.41
74 筑波大学 9.90

いずれも千葉大学が日本トップ10に入っていないのは悔しい限りですが、ちょっと注目したいのは一論文あたりの被引用数です。総被引用数で世界のトップ100に入っているこれら日本のトップ機関のわりには、総論文数で割ると意外に小さいなという印象です。やはり、数多く出てくる論文のうちには、あまり顧みられない論文も多いということですね。世界中で出版される論文の大半は1回も引用されないという話も聞いたことがあります。

ちなみに、この数値も研究分野によって典型的な値は結構違っていて、論文数が圧倒的に多い医学生理学分野は特に高く、トピックが比較的絞られている物理分野も比較的高い傾向で、トピックが分散する材料科学は低くなりがちです。もし、「電子工学分野」というのを抜き出して統計取れば、どれくらいなのでしょう?

では、当研究室はどうかと思い、同じ期間について一論文あたりの被引用数を簡単に調べられる範囲で調べてみました。
結果は!?

6.79!(千葉大赴任以前の中村を含む)

物理の水準には及ばないですが、主戦場である材料科学のトップ10機関と比べると、二番目と三番目の間ですね。
(ちょっとビビリながら調べたのですが、まあまあでした。^^)

MN

2008年1月10日木曜日

フレキシブル! & ファンクショナル?


福井新聞の記事より:

クルクル、広告引き出して… 面白ボールペン販売
 眼鏡枠企画販売のヨシムラは、中国のギフト商品製造業者と連携し、広告が飛び出る面白PRボールペンを開発、販売を始めた。

 ペンの内部に裏表両面カラー印刷の広告(縦6・9センチ、横19センチ)が巻き付けられて内蔵されており、金具で引き出して見ることができる。手を放すと、広告は巻き取られる構造になっている。既に企業や行政関係団体にPRグッズとして採用され「あっと驚くような面白アイテムなので、ユーザーからの反響が大きい」(同社)という。


なんか、こんなのどこかで見たことありますね。
そう、Universal Display Corp.がかつてPRのために描いた、巻き取り式フレキシブルディスプレイです。
有機エレクトロニクスの研究者が未来のアプリケーションとしてよく発表で見せていますね。

この製品を考えた人が、それを見たことあるのかどうかは不明です。
そもそも、昔、カンニングをテーマにしたフランス映画(だったかな?)にも、カンニング小道具としてこんなの出ていましたからね。

MN

2007年12月20日木曜日

Alpine Workshop on Organic FET


Alpine Workshop on Organic FET
(Co-Organizers: Prof. Batlogg, Prof. Kubozono and Prof. Takeya)
16 December - 17 December, 2007 
Braunwald, Switzerland

という濃いワークショップに出席してきました。

写真は、ワークショップ開始直後の会場の様子です。
思い出せる範囲で、誰がいたのか書き出してみます。

(以下、敬称略、日本は国名略)
今講演しているのが、C60トランジスタについて講演したFujiwara (JAIST)。
その手前の机、右からゲート絶縁膜の誘電率がキャリアにおよぼす影響について詳しく講演したMorpurgo (TU Delft, Netherlands)、 首謀者の一人であるTakeya (Osaka U)、かの有名なBattlog (ETH Zurich, Switzerland)。
中央の柱の右に見えるのがルブレン単結晶FETの報告で有名なPodzorov (Ratgers U, USA)、その左がTanigaki (Tohoku U)。
その奥の机、手前からOTFTの低動作電圧化を強力に進めているKlauk (Mac-Planck Institute Stuttgart, Germany)、最近ペンタセン単結晶で移動度40を報告(松原君が論文読んでいるはず)していたPalastra (RU Groningen, Netherlands)、日本の有機トランジスタ物性系のドンといって良いIwasa (Tohoku U)。
正面の"Tomato Soup"の袋のところから奥に向かって、首謀者の一人でBatlogg先生のところにいたことのあるKubozono (Okayama U)、スピントランジスタを精力的に研究しているShiraishi (Osaka U)、Hasegawa (AIST)、3人ほど学生を置いて、有機結晶成長と構造解析で有名なResel (TU Graz, Austria)、大気安定なn型OTFTを精力的に研究しているIchikawa (Shinsyu U)。
一番後ろの列手前から、手だけ見えているのがこれも有名なかつてのBattlog先生の仲間のKloc (Nanyang TU, Shingapore)、ご存じIshii (Chiba U)、Baoさんのところで多角的な有機フレキシブルエレクトロニクス研究を推進しているMannsfeld (Stanford U, USA)などなど。
他、写真では判別できないけれど、Tsukagoshi (RIKEN)、最近千葉大にも来たKoch (Hunboldt U, Germany)、有機トランジスタの先駆者の一人である当研究室でも有名なHorowitz (U Paris, France)、実用的な有機/金属界面について分かりやすい講演をしたKnupfer (IFW Dresden, Germany)、個人的に知り合いのZojer (TU Graz)の学生でPacher(石倉君が最近彼の論文を読んでいるはず)、千葉大準メンバー(?)のShimada (U Tokyo)、後から登場した御大Ueno (Chiba U)などが記憶にありますが、他にも残念ながら顔と名前が一致しなかった人が何人かいます。

APL、PRL、AdvMater、はたまたNature、Scienceに載っている話が2日間次々と出てくるので、おなかいっぱいになりました。
3泊2日でスキー場の宿に缶詰になったので、日頃接する機会の少ないヨーロッパの研究者たちとたくさん顔見知りになれたし、つっこんでディスカッションできたのもすごく有意義でした。

仕入れたネタについては、学生の皆さんに機会を見て紹介します。

MN

2007年12月6日木曜日

'We Don't Get Out'

今月のニューズウィークに掲載された記事のタイトルです。タイトルの意味としては、「外になんか出て行かないよ」くらいのニュアンスでしょうか。

記事に何が書いてあるかというと、「最近日本から革新的な工業製品が出ないね。ウォークマン時代は良かったのに、ソニーもiPadに押されているしね。」って話題で、ニューズウィークの記者が一橋大の教授にインタビューした内容が書かれた記事です。ニューズウィークにしては比較的英語語彙力の不要な記事ですから、詳しくはご自身で読んでみてください。
そもそも、ニンテンドーなんて、今でも世界を席巻しているし、かつて大ヒットを飛ばしていたソニーが最近当たっていないだけの話のような気もしますが、日本が本来得意であるはずの高機能携帯電話が、海外でダメダメなことも下敷きとしてあるようです。

まあ、日本人にとってはとりたてて目新しい意見も事実もない無難な記事ですが、いくつか拡大解釈して教訓にはできそうです。ちょっと拾い出してみます。

Deep knowledge in one area doesn't necessarily produce innovations one after the other. And we're talking about series of innovations, not the big hit, once. So diversity is it. If you look at things today, it's not just one technology; it's a combination of different technologies, so you have to know a lot of facts.

ふむ、いまやテクノロジーの世界では多様性こそ重要で異分野の組み合わせから新しいものが出てくる、と。これは確かにそう思います。古典的な物理や化学の枠内に縛られるとエキサイティングなテクノロジーがでてくることはほとんどなくなってきていて、複数の分野の知識を組み合わせることで面白いことができたりするのは確かだと思いますね。幅広い知識と、何を組み合わせると面白いかを考える力が必要なんだと思います。

We do have some great entrepreneurs. A lot of them are from Kyoto. They went to the world market and grabbed a big share simply because no one in Tokyo bought from them. So they said, "Who cares? We're going to go out." It's similar to the situation with countries like Finland, where the domestic market is too small. India has lots of micromultinationals in information technology, and they go straight to the world market. That thinking is missing here. It's partly because the Japanese market is big enough, and complicated enough. So to get out and talk to people who don't understand you is a bit of a headache.

よくぞ言ってくれました!
これは、まさにも前々から思っていたことです。
ちょっと拡大解釈して、講釈をたれてみます。

西日本で生まれ育って西日本で教育を受けたとして、世界に出たときに東京(あるいは関東)の人が国内で目立っているほどには目立たないなと前々から感じていました。まさに、この方が言っているように、東京ってのがなまじでかいために、なんか東京以外見ていないんですね。外国に出ても、「ふん、オレは日本で十分まにあっているぜ。」って雰囲気を漂わせて、プライドを保ちつつ他国に馴染もうとしないっていうか。ここでいう東京ってのは、地理的な意味での東京ではなくって、日本の行政や企業文化などの中心って意味です。

ところが、関西や中部など他の地域(幕末の薩長や土佐もそう?)は日本でもまだましで、「東京も外国も一緒やさかい、東京相手にするより、はなからもっとでかい世界をあいてにしまひょ」って意識がある人が多かったんだと思います。そういえば、かつてソニーを躍進させた創業者故森田さんも中部生まれで大阪で高等教育を受けた人でしたね。トヨタも未だに本拠地は愛知です。任天堂は京都、ノーベル賞受賞者を現役社員から唯一出した島津も京都ですね。ちなみに江崎玲於奈さんも、ソニー(当時は「東京」通信工業)在籍中の仕事が受賞の元ですが、実は大阪人です。

企業でも、東京(つまり利権団体や日本国の行政)べったりのところは、安定こそしていますが、世界から見て全然存在感ありません。千葉大生のみなさんも例に漏れず東京志向が強いですが、世界に羽ばたきたいと思うなら、東京を無視しましょう。

みんな、東京にとじこもるな!!

MN

2007年12月1日土曜日

Princeton Discussions on Organic....


今日は、ボストンからプリンストンに移動して、プリンストン大のKahn先生の主催でミニワークショップに参加しました。
講演者は、以下のとおり。
Ueno (Chiba Univ, Japan), Tautz (Research Center Julich, Germany), Nakamura (Chiba Univ, Japan), Kudo (Chiba Univ, Japan), Kronik (Weizmann Institute of Science, Israel), Kanai (Nagoya Univ, Japan), Rosenwaks (Tel Aviv Univ, Israel), Kowalsky (Technical University of Braunschweig, Germany), Chan (Princeton Univ, USA), Cahen (Weizmann Institute of Science, Israel), Vuilaume (Institute for Electronics Microelectronics and Nanotechnologies, France), Selloni (Princeton Univ, USA), Schwartz (Princeton Univ, USA)
<<敬称略>>
Kahn先生が集めただけ合って、なかなか中身の濃い会議でした。

院生の皆さんには、新たな情報や課題、国際共同研究など持ち帰りますから、楽しみにしておいてください。

MN

2007年11月27日火曜日

MRS in Boston


ただいまMRSに参加中。
毎年Fall Meetingはボストンですから、さすがに会場周辺はアウェイというよりホームです。
工藤先生、渡邊さん、中村の発表も初日に終了しました。

国際会議に参加するたびに思うのですが、研究者コミュニティに存在を知ってもらうには、やはりいい仕事をした上で、しょっちゅうこういうところでPRしないとダメですね。そこそこ知名度の論文誌で論文を出した程度では、顔は売れません。
あと、実際に世界中の研究者をオフで話しあうのは、講演を聴くのと同程度か、あるいはより効果的だと思います。

今回は残念ながら学生が一人も来ていませんが、次回はぜひ参加してください。もちろん、ドクターコースだけでなくマスターコースの人も是非!

MN

2007年11月5日月曜日

この場を借りて業務連絡

他大学から来春当研究室のM1配属予定で合格した方々へ

この掲示板を見ていたら、来年度の研究計画を立てるため、また、いろいろな連絡を送るために、入学の意志の有無と連絡用メールアドレスを中村までお知らせ下さい。
nakamura@faculty.chiba-u.jp

今年度中に来年度M1のテーマを決めてしまいますので、いきなりでとまどわないように、今のうちから各種研究発表会などの連絡を送ります。
また、テーマ決めの招集も連絡します。

2007年11月1日木曜日

応物「有機トランジスター」セッション機関別発表件数

応物学会も無事終わり、研究室からの参加者もおそらく全員無事帰って来れたようです。皆さんお疲れ様でした。
会期中の暇つぶしとして、久しぶりに「有機トランジスター」セッションでの機関別発表件数をまとめてみました。
基本的に、第一著者のパーマネントな所属をカウントしています。

阪大 12
東工大 8
千葉大 6
産総研 6
九工大 6
東大 6
東北大 4
信州大 4
愛知工業大 4
和歌山大 3
筑波大 3
理研 2
富山大 2
山形大 2
広島大 2
NHK 2
ソニー 2
京都大 2
物材機構 2
日大 2
(以下すべて1件づつ)
九大、名大、埼玉大、奈良先端大、大阪府大、北陸先端大、大阪産技研信越化学、三洋電機、日産化学工業、大日本印刷、出光中研、豊田中央研究所、シャープ、セイコーエプソン、凸版印刷

阪大と東工大は工学系の研究者数が多いので、それを追っている千葉大は大健闘ですね。

MN