2008年2月21日木曜日

SITは息を吹き返すか?


西和彦さんってご存じですか?
知る人ぞ知る、かつてソフトバンク(すっかり違う会社になりましたが)とPC関連事業で競ったこともあるアスキー(これも別の意味で違う会社になりました)の創業者です。
しばらくニュースになっていないと思っていたら、突如として意外なニュースを目にしました。

元ヤマハ専務の持田康典さんと組んで高級オーディオ機器の開発・販売会社を始めるとな!?

の興味を引いたのは、実は、この持田康典さんのほうです。
というのも、この方、まさに知る人ぞ知る、ヤマハの「ミスターSITオーディオアンプ」(写真は、かつてヤマハから発売された製品)だった人です。ヤマハ退職後も、西澤潤一先生を名誉顧問とするSRCCという会社でオーディオ用のSITにこだわっておられたようなのですが....

ということは、SITアンプをやる!?

さっそく、その新しい会社であるデジタルドメインのホームページを覗いてみると、やっぱりありました!
「全段SIT DCメインアンプ」

マニアの間では、写真のヤマハの名機が中古でも高く取引されているくらいですから、そこそこ売れるんでしょう。

うちの有機SITもヘッドフォンくらいなら十分鳴らせるから、売り込みに行こうかな?

MN

2008年2月15日金曜日

2007年度卒論プレゼンテーションアワード


2007年度の卒論プレゼンテーションアワードは、高野智輝君に決まりました!
卒論発表後の打ち上げで表彰され、お楽しみの賞品(今年はマックブックエア発売に「ちなんだだけ」の品)も手渡されました。
おめでとうございます!
他の人たちも立派な卒論発表でした。みなさん、これからもガンバッテください!

2008年2月4日月曜日

論文の被引用数


トムソンサイエンティフィックという会社を知っていますか?
学術情報や特許情報を売り物にしている会社です。

とある事情から以前紹介した記事の元情報である「日本の論文の引用動向1996-2006 日本の研究機関ランキング」というのを読みなおす機会がありました。

まずはこれをご覧ください。
報告にある中で、当研究室に関係の深い材料科学と物理学分野のランクです。
研究機関ごとの論文総被引用数をランキングした結果で、「総被引用数世界ランク」「機関名」「一論文あたりの被引用数」だけ抜き出してあります。

<材料科学>
3 東北大学 6.01
5 産業技術総合研究所 5.64
9 大阪大学 5.66
11 京都大学 6.41
15 物質・材料研究機構 5.58
16 東京大学 5.19
17 東京工業大学 6.01
28 九州大学 7.48
51 科学技術振興機構 7.72
58 名古屋大学 4.98

<物理学>
2 東京大学 11.29
9 東北大学 10.12
23 大阪大学 8.54
27 京都大学 9.00
33 東京工業大学 10.09
47 産業技術総合研究所 8.83
52 高エネルギー加速器研究機構 15.47
63 名古屋大学 9.84
66 科学技術振興機構 9.41
74 筑波大学 9.90

いずれも千葉大学が日本トップ10に入っていないのは悔しい限りですが、ちょっと注目したいのは一論文あたりの被引用数です。総被引用数で世界のトップ100に入っているこれら日本のトップ機関のわりには、総論文数で割ると意外に小さいなという印象です。やはり、数多く出てくる論文のうちには、あまり顧みられない論文も多いということですね。世界中で出版される論文の大半は1回も引用されないという話も聞いたことがあります。

ちなみに、この数値も研究分野によって典型的な値は結構違っていて、論文数が圧倒的に多い医学生理学分野は特に高く、トピックが比較的絞られている物理分野も比較的高い傾向で、トピックが分散する材料科学は低くなりがちです。もし、「電子工学分野」というのを抜き出して統計取れば、どれくらいなのでしょう?

では、当研究室はどうかと思い、同じ期間について一論文あたりの被引用数を簡単に調べられる範囲で調べてみました。
結果は!?

6.79!(千葉大赴任以前の中村を含む)

物理の水準には及ばないですが、主戦場である材料科学のトップ10機関と比べると、二番目と三番目の間ですね。
(ちょっとビビリながら調べたのですが、まあまあでした。^^)

MN