2010年5月16日日曜日

スパッタ装置改修

かれこれ8年ほど使用している多元RFスパッタ装置を改修しました。
老朽化というのもありますが、元々イロイロなパーツが現代の真空装置のレベルではないので、段階的に置き換えていこうという趣旨です。

購入当時の予算の範囲内でスパッタソースx2と蒸着ソースx1を入れたために、購入先に選択の余地がなかったので....

今回の改修ポイントは以下のとおり。
・チャンバー上蓋がアルミ製で不要なポートなどもあったので、ステンレス製に変更。
・スパッタソースのまわりにも一部アルミパーツがあったところを、ステンレス製に変更。
・シャッター用の回転導入機が、なんというかOリングシールのアナクロなものだったので、ベローズ式のものに交換。
・これまたアナクロなガラスボディの電離真空計がついていたのを、金属ボディでワイドレンジな真空計に交換。

etc.

その後試運転した結果、まだまだ真空を悪くする元凶がいくつも残されていることが判りました。いまのところ、そいつらは応急処置でごまかしており、今回の改修前よりはやや真空引きが速くなっていますが、あと最低3カ所は部品を現代化しないと、またいつ悪化するかわかりません。


それにしても、前から認識はしていたのですが、この装置メーカーグループの製品は酷いです。特に、研究用小型装置は酷いです。この装置に限れば明らかに低価格品ではありますが、私が以前使っていた1億レベルの装置も酷かったです。また、特にコストに関わらないようなところ(ユーザーインターフェースなど)の設計もお粗末です。
国内製造工場などにも大型装置を沢山入れているグループの製品なのですが、こんなのを大学向けに販売していると、卒業生が将来企業で装置を購入する責任者になったときに、かつての悪印象から避けてしまうと思うのですが。


MN

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