省エネや水銀ゼロなどをうたい文句に、新しい照明デバイスへの期待が高まっています。
どんな照明がどんな使い勝手なのか気になるので、いろいろな「新しい照明」を試していきたいと思っています。特に、最近急に脚光を浴びてきたLED電球は、プライベートで各社の製品を試し始めました。ここに、随時使ってみた感想を書いていきます。
・パナソニック EVERLEDS LDA7L-A1
光色 電球色相当
口金 E26
定格消費電力 6.9W
全光束 450 lm
色温度 2800k
質量 100g
定格寿命 40,000時間
放射パターンが下半分にかなり偏っているので、多くのLED電球と同じようにダウンライト的な使い方にしか向かないかもしれません。ただ、その配光のおかげで、真下は40W白熱電球と60W白熱電球の間くらいの明るさです。
簡易ガウスメーターで計測すると、電球型蛍光灯と同じかやや弱い程度の漏れ磁界があります。やはり、インバーター内蔵方式は環境電磁ノイズが増えますね。
・オーム電機 ACLEDS LB-LED-D8L
光色 電球色相当
口金 E26
定格消費電力 8W
全光束 440 lm
色温度 ?
質量 104g
定格寿命 40,000時間
韓国製で、最近ホームセンターなどで安売りしています。現世代のLED電球の中ではかなり放射パターンが広いので、横向きや上向きの照明器具でも使えます。そのぶん、前方の照度は低めで、60W白熱電球の代わりに使うとかなり暗く感じると思います。「電球色」と書いてありますが、日本の蛍光灯の基準だと「昼白色」に近く、色温度が高めです。
この製品の特徴は、ACで直接駆動するための回路的工夫をもつ「AC-LED」(韓国製なのでSeoul Semiconductor製でしょうか?)を使っているので、インバーター回路が無いことです。使用温度範囲が広い、小型化が容易という特徴の他、電磁ノイズも小さいようです。ただし、極めて明確にちらつきます。非インバーター蛍光灯の比ではないくらいちらつきが目立つので、この照明を使って卓球をやると消える魔球になりそうです。燐光材料で白を出せばもう少しちらつきは抑えられるのでしょうけど。
このちらつきで常時使用はきついですが、インバーター回路がないおかげで氷点下でも使えるらしいので、屋外灯にはいいかもしれません。
・Lumiotec (有機EL照明デザインサンプル)
発光部寸法: 125mm(L)×125mm(W)
重量: 195g
光源色: 白色相当
最大輝度: 4,000cd/m2(調光ボリューム最大(100%)時)
輝度半減時間: 約30,000時間(初期輝度1,000cd/m2時の推定時間)
今度お借りする予定ですので、近いうちに使ってみたいと思います。
・その他
オートバイのメーター照明、ポジションランプ、テール/ブレーキランプをLED化しています。これらは5年以上使っていますがまだ一つも寿命が来ていません。メーター照明およびポジションランプは部品から自作したのですが、LEDの最大使用電流に余裕を持たせた値の定電流ダイオードを入れているので、過負荷がかからないというのも理由かもしれません。ただし問題はひとつあって、一般に入手容易な高輝度白色LEDは青LEDと黄色蛍光体による疑似白色なので演色性が悪いのです。透過型メーターパネルの裏側に入れたところ、そのままでは赤色の文字や指針などが暗くなってしまいました。おかげで、高輝度白色LEDと高輝度赤色LEDをあちこにに複数配置しなければなりませんでした。高演色性の白色LEDがもっと安くなれば良いのですけど。
自家用車の車内照明もオールLED化していました。しかし、カー用品店で売っている安い高輝度白色LED電球は次々と死んでいき、今では高輝度が必要な部分はほぼ全て電球に戻りました。結局従来の電球より寿命が短かったのが残念。低価格LED部品そのものの品質も問題なのでしょうけど、従来の小型電球のサイズに合わせて製品を作るために放熱が厳しいことと、低電流回路を使わず抵抗だけで電流を決めているものも多いので、過電流が流れやすいという問題もあるのかもしれません。こんなのがLEDの実力だと思われると、イメージ的に良くないですね。
MN