2009年10月30日金曜日

薄膜材料デバイス研究会第6回研究集会開催のお知らせ

いよいよ、薄膜材料デバイス研究会が来週月、火に開催されます。
今年は過去最大の発表件数となり、興味深い講演も数多くあります。
また、チュートリアルでは、「初心に返る」を目標に、この分野のニューカマーの人からベテランまで満足できる内容を用意しています。
研究室の学生の皆さんで発表を予定していない人も、是非参加して下さい。
テキスト「薄膜トランジスタ」の割引販売もあります。

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毎年秋に開催されている薄膜材料デバイス研究会の研究集会(詳細は下記)ですが、今年は11月2日、3日に京都で開催されます。
今回、中村が実行委員長を務めます。当研究室の学生の皆さんも、どんどん投稿して下さい。
特に学生の人たちにとっては、日頃聞けない話が聞ける勉強になる会議であるとともに、バンケット等で出される飲食費より支払う参加費のほうが安いというお得な会議です。
アブストラクト投稿締切は9月18日(金)です。投稿は、研究会ウェブページから。

以下、紹介文。

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本研究会は、シリコンTFT関連をコアとして、酸化物半導体から有機半導体までを含む、薄膜半導体デバイス関連のテーマを一望できる貴重な研究会であり、毎年1回200名近い参加者を集めて研究集会を開催致しています。
研究会の詳細については、ホームページをご参照ください。
http://www.tfmd.jp/

研究集会のトピックは、半導体薄膜を用いるデバイス全てです。
有機半導体デバイスの研究者にとっては、はるかに先行した歴史を持つポリシリコンやアモルファスシリコンの研究者、および、一部アプリケーションでライバルとなる酸化物半導体の研究者ともディスカッションができる点で貴重な機会かと思います。皆様のご投稿ご参加をお待ちしております。

             記

薄膜材料デバイス研究会 第6回研究集会「如何に作り如何に測るか」

日程: 2009年11月2日(月)から11月3日(火)
場所: 龍谷大学大宮学舎 清和館(http://www.ryukoku.ac.jp/omiya.html)
主催:薄膜材料デバイス研究会組織委員会
協賛(予定を含む):応用物理学会、電子情報通信学会、日本真空協会、電気学会、日本物理学会、応用物理学会有機分子・バイオエレクトロニクス分科会、応用物理学会プラズマエレクトロニクス分科会、AM-FPD、IDW
※研究会ホームぺージに投稿の案内があります。
※最大4ページまで掲載されますので、研究をひとまとめするのに適しているかと思います。
参加費(事前申し込み):一般10,000円、学生4,000円(バンケット代込)

ランプセッション特別講演  2日夜
水野博之先生
(広島県産業科学技術研究所所長、大阪電気通信大学副理事長)
「イノベーションと若き技術者たち」

招待講演・レビュー講演(敬称略)
石原良一(デルフト工科大学)
染谷隆夫(東京大学)

チュートリアルプログラム(敬称略)  2日午前
薄膜デバイスの基礎、作製技術、評価技術
木村 睦(龍谷大学)「TFTの基礎:テキスト『薄膜トランジスタ』より」
鮫島俊之(東京農工大学)「フリーキャリア吸収による半導体薄膜評価」

FPDインターナショナルから

今回は、パシフィコ横浜で現在開催されているFPD International 2009の紹介記事から、気になったものを並べます。

湾曲可能な有機ELパネル,Samsung Mobile Displayが披露

15型有機ELパネルを製品化するLG Display社,「2012年には40型を市場投入する

AUOの14型フルHD有機ELパネル,ユーザーの要望があれば対応したい

LG Display,腕に巻く4.3型有機ELディスプレイを出

米UDCが演色性を高めた照明向け白色有機ELを開発,併設セミナーから

真空装置をロール・ツー・ロールにインライン化する“差圧”機構

ロール状に巻いた厚さ100μmのガラス,長さはフィルム基板による製造設備に対応しやすい400mを実現

「技術的には量産可能」,TMDが3.2型のWVGA有機ELパネルを出展

酸化物半導体;Si系材料に対する挑戦者

う〜ん。上から5つは海外企業の発表です。
ニッポン頑張れ!

MN

2009年10月25日日曜日

東アジア共同体

最近のニュースでは、近いうちに中国のGDPが日本を抜いて世界第2位になりそうだとのこと。
一方、鳩山首相は東アジア共同体構造を打ち上げようとしています。
そこで、東アジア共同体ができたとして、その経済規模はどの程度になるのか、ざっと見てみました。

ワールドバンク発表の2008年GDP
では(単位はbillion US dollar)
 EU 18,283
 USA 14,204
となっています。

では、東アジア3国
 日本 4,909
 中国 3,860
(香港 215)
 韓国 929
を足してみると、まだ9,913 billion$。これでは足りないので、ASEANとオセアニア2国
 ASEAN 861
 オーストラリア 1,015
 ニュージーランド 130
を足して、ようやく11,919になります。中国の伸びがこのまま続くと、あと10年もすればUSA一国は超えられそうですね。世界の対等な3極と言ってもおかしくない程度の経済圏にはなりそうです。
でも、EUと比べていろいろな面で統一感が無いのが難しいところですね~。

MN

2009年10月8日木曜日

SSDM2009


台風が襲撃する中、SSDM2009のために仙台に来ています。
今日は、午前中に酒井先生と星君のポスター講演(左の写真)、午後には工藤先生の講演がありました。

とりあえず、諸々の用事で疲れているので、今回はこれだけご報告します。

MN

2009年10月6日火曜日

Knipp先生来訪



ドイツ、Jacobs UniversityのProf. Dietmar KnippをG-COEゲストとしてお呼びしました。
Knipp先生は、アメリカXerox社でのポスドク時代から有機FETを精力的に研究しており、ヨーロッパでは珍しく電気工学的立場から有機トランジスタの基礎的なところまで研究している方です。

写真は、10月5日午後に行われたG-COEコロキウムの様子です。
院生も参加するセミナーだとお伝えしておきましたので、FETの基礎からとても丁寧に話してくれました。M1や四年生の人たちにも勉強になったのではないでしょうか。
当初90分の予定が休憩をはさんで合計2時間以上の熱演でした。

個人的には、彼の酸素によるキャリアドーピング効果の研究が気に入って、というか、気になっています。今後、共同研究として何かやれたらいいと思っています。


コロキウムの他、いくつかの研究室のラボツアーやディスカッションなど、充実した2日間でした。

Thanks, Prof. Knipp!

MN

2009年10月3日土曜日

CEATEC関連(3)

従来の1/100,わずか10ccのRb原子発振器をエプソントヨコムが開発
原子時計と言えば、精度の極めて高い時計の代名詞で、たいそうなシステムが必要という認識でした。ここまで小型化が進んでいたとは、まったく知りませんでした。
これで「原子アラームクロック」くらいはできそうですね。いずれは「原子腕時計」でしょうか?
他にも、エプソントヨコムの電子部品やセンサー類はスゴイものが多いので、今回一押しのブースです。

村田製作所
CEATECと言えば村田製作所を忘れてはいけません。
今回、ムラタセイコちゃんがさらに進化したと聞いています。今回はどんなデモを見せてくれるのでしょうか。

パナソニック電工,直流で電力供給を可能にする次世代配電システムを展示
最近、直流給電が話題に出ることが多くなってきました。確かに、PCやテレビをはじめとして、身の回りにはAC100Vを供給しておきながら、内部的にはDCしか使っていない機器ばかりになってきています。さらに、LEDや有機EL照明が普及し始めたら、ますます家庭内のあちこちでAC100VをDCに変換することになります。それなら、配電盤のところで高効率な装置でまとめてAC-DC変換をやってしまい、DCしか必要の無い機器にはDCで給電しましょうということです。そのほうが効率も機器のコストも安くなるでしょう。
これ、大学の実験室でこそ早く実現して欲しいと願っています。我々の実験では微弱電流を測ることが多いのですが、そのような測定では電磁ノイズや漏洩磁場によるノイズが大敵です。以前なら蛍光灯とブラウン管が悪役コンビだったのですが、最近ではいろいろな機器の電源で使われてるインバーターからのノイズがかなり気になります。さらに、壁や床を這っているAC100Vラインからの磁場ノイズも測定によっては問題になります。DC給電にすると、これらがかなり減るはずです。

MN